まほろば事典


あ〜お

将軍(いこま)…………この小説におけるヤマト大国の官職名のひとつ。文字通り、将軍であって、ヤマト大国並びにその傘下の国々の軍事を取りしきる。「いこま」という言葉は、魏志倭人伝に記された「伊支馬」からとった。邪馬台国の官職として筆頭に挙げられているが、当時の中国では、中国史上珍しく軍人の地位が高かったからかもしれない。「生駒」であるという説があるが、「駒」つまり馬は日本ではまだほとんど使われていなかったようだから、疑わしい。

強女(おずめ)…………この小説におけるヤマト大国の官職名のひとつ。女王の身のまわりの警護をする女性武官という意味合いで用いている。警護の者とはいえ、女王の近くに男性が近づくことは困難だったと思われるので、より密着した護衛として、武芸の心得のある女性が近侍していたということは充分に考えられる。なお、この官職名は、日本神話に登場する女神のひとり、アメノウズメノ命の名前の由来として、「強い女」を意味する「おづめ」という言葉から来ているという説があるので、それを応用したものである。

太師(おもいかね)…………この小説におけるヤマト大国の官職名のひとつ。女王にさまざまな助言を行う役職として設定してある。中国で天子の師匠のことを太師と呼ぶので、その字を宛てた。まつりごと全般に対する軍師と考えてもよい。「おもいかね」というのは日本神話に登場するオモイカネ神からとった。読んで字のごとく、よく「思い」をめぐらして策を立てる知謀の持ち主である。